2016年 07月 07日
左官屋さんのお仕事 |

蒸し暑い日が続く京都。昨日、京都の気温は35℃もあったとか。。今週、ギャラリー工事は、左官屋さんのお仕事。左官屋さんのTさんは、京都の迎賓館や御所などの京都の建物の左官仕事を永年されて来たベテランさん。たまたまご自宅がご近所の事もあり、お願いしています。腕の良い職人さんのお仕事は、見ていてもとても気持の良いものです。ゆっくりとしたリズムで、着実に静かに仕上がっていきます。以前は、刷毛引きどで筋がついていましたので、その歪な壁面を、まず石膏を2度塗りしてなだらかにし、次にベースを塗って、さらにスムーズな下地作り。そしてしっかり乾燥してから、いよいよ仕上げ塗りのようです。どんなお仕事もそうですが、下地づくりに一番時間がかかるのですね。今回は、特に凸凹があった壁の修復からなので、特に手間がかかります。今日のお写真は、ベースの下地塗り。薄いグレーが乾燥すると白くなるそうです。そして、いよいよ明日から仕上げにかかられるよう。何層にも塗り固められた壁には、温かさを感じます。今や、一般住宅では、左官屋さんのお仕事は残念な事に激減してしまいました。簡単・便利・ローコストを突き詰めた結果、日本の住宅から自然素材やこうした自然素材で仕上げる仕事が消えていきましたね。地球環境保護や健康を重視する持続可能な暮らしを重視するロハスやエコへの意識が高まる中、こうした自然素材の壁の良さも、もっと見直されればいいなと思います。余談ですが、自宅は壁面、天井、すべて珪藻土壁ですが、調湿作用が素晴らしく、特に夏は湿気を吸ってくれるのでとても涼しく、エアコンはほとんど使わず過ごせます。真夏でも室内に入るとひんやりしているので、お客様に「エアコン入ってます?」と聞かれる事しばしばです。でもこうした事は、使ってみて初めてわかる事なので、普及しづらいのだそうです。仕上げてしまったら、隠れてしまう何日もかかっての職人さんの作業を、少しご紹介したくなりました。塗り重ねられる度に、室内温度も、下がっていくのが感じられます。小さなギャラリーの壁ですが、仕上がりが楽しみです。それぞれの作品が、また一層引き立つことと思います。今日は、七夕ですね。今夜は晴れそうですね。

by ggallery
| 2016-07-07 09:31
| shop diary
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